第3回 子育て終わって一段落、朝食のパンとランチブッフェが大好きな奥様
パンが好きだから、買い物ついでにパン屋さんで、翌日の朝食のデニッシュやマフィン、ドーナッツをよく買う。昼食は、子どもも大きくなったので、お友だちとランチブッフェへ行くことが多い。夕食は主人とふたりだけだから、スーパーで手間なしの惣菜を買ってくることがほとんどだけれど、健康のためにサラダと魚を選ぶようにしている。汁物は自分で作る。お米も大好きなのでついついおかわりしてしまう。
(60歳女性、主婦)
この食事、こんな風にしたらいかがでしょう
パン屋さんの焼きたてパンは包装してある市販のパンとは異なり、カロリー表示の義務はありませんので、カロリーの高いパンの特徴を理解する必要があります。パイ生地やデニッシュ生地は1個300〜400kcal、ドーナッツやマフィンも普通に作られたものなら油と砂糖と粉で作られており、1個300kcalくらいあります。
どうしても食べたい場合には今食べている量を半分減らし、頻度も月に1〜2回にしましょう。日常は全粒粉でナッツやゴマが入ったハードロールに替え、美味しいオリーブオイルをつけて食べれば、体に良くない油とカロリーが200〜300kcal減らせ、体に必要な油が摂取できます。
飲み物には砂糖を入れず、カルシウムとたんぱく質の補給を目的に、牛乳200mLにコーヒー100mLのミルクたっぷりコーヒー牛乳を作ってはいかがでしょうか。
ブッフェで注意しなければならないことは、自分がどれだけ食べたかがわからなくなることです。無意識に食べたいものから取るのではなく、まずはひとまわりして、カロリーが高そうな油の多い主菜(揚げ物、炒め物やバラ肉や加工肉)と糖質の多い主食(ご飯、パン、麺、イモ類)がどれなのかを確認します。
先に生野菜や蒸し料理、焼き料理などの低カロリー料理を、ひと皿いっぱいに取って食べます。その際にドレッシングのかけ過ぎには気をつけましょう。バーニャカウダソース大さじ1杯で50kcalはあります。
その後に、どうしても食べたいものを一口ずつ1皿だけ彩り良く、重ねず盛り合わせて食べます。デザートを食べる予定でしたら、パスタやピッツァ、グラタン、パンなどの糖質が多いものは極力控えましょう。また飲み物は無糖のお茶かコーヒーにしましょう。
いつものランチは1人前の定食タイプのお店を選び、初めから“ライスは小盛で”と注文し、ブッフェは月1回程度に努め、体重増加を食い止めましょう。もしも食べ過ぎてしまったら、以後3日間はカロリーひかえめにしましょう。
ご飯は2杯を1杯に減らすだけで約240kcal減らすことができます。それを毎晩30日続けたら栄養学的には体重を1キロを減らすことに値します*。そしてマカロニサラダを生野菜サラダや酢の物に替え、アジフライをアジの塩焼きに替え、豚汁の豚肉をバラ肉スライスからモモ肉やロース肉のスライスに替えたり、鶏ムネ肉に替えれば、更に動物性脂肪を控えることが可能となり、完璧です。
- 脂肪を1kg減らすために7,000kcalの消費が必要 7,000kcal/30日=1日に233kcalの引き算!
お魚の種類を鮭に替えれば抗酸化作用のあるアスタキサンチンが摂取できますし、お刺身に替えれば生食に含まれる酵素も摂取できます。
また魚に含まれる体に良い油(ω3不飽和脂肪酸:EPA、DHA)は熱に弱いため、生で食べるお刺身は最適です。生魚の臭みが気になる方は千切りの香味野菜(貝割れ、大葉、三つ葉、セロリ、玉ねぎなど)とレモンでマリネにしても良いですし、大根おろしポン酢醤油に大葉を添えて食べても美味しいです。
- 監修
- 名古屋経済大学 人間生活科学部准教授 早川 麻理子
かろやかサークル 富士フイルム富山化学株式会社