肥満症の改善を目指して

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第2回 人付き合いの良い営業マン、宴会好きでちょっと寂しい単身赴任

人付き合いの良い営業マン、宴会好きでちょっと寂しい単身赴任

単身赴任だから、外食がほとんど。ボリュームがあるし麺が好きだから昼はほとんど中華料理。夕食は接待の会食に同僚や後輩と帰りに居酒屋へ行くことが多いが、みんなで食べるから自分がどれだけ食べたかわからない。鍋は良く食べるが最後のシメはうどんが多い。夕食の時には必ずビール500mLを毎日2本飲む。
(40歳男性、会社員単身赴任)

この食事、こんな風にしたらいかがでしょう

コンビニおにぎり3個、お茶
コンビニ
おにぎり3個
お茶

おにぎりは糖質が多い食品です。おにぎり1個を減らして引き算ゆで卵1個に替えれば、150kcal・糖質33gを減らすことができ、その代わりに6gの良質なたんぱく質が摂取できます。コレステロールが高い場合や卵が好きでない場合には、たんぱく質源となる鮭などをおにぎりの具に選ぶと良いでしょう。

麺が好きでしたら蕎麦アレルギーさえなければ蕎麦をお勧めします。蕎麦粉は全粒粉なので食物繊維やビタミンB1、ミネラルを多く含んでいます。具がたくさん乗った蕎麦を単品で頼めば、とてもヘルシーです。物足りない時はたんぱく質補給として冷奴を追加しても良いでしょう。

中華料理店でランチ定食
ラーメン
炒飯
餃子6個
唐揚げ2個

どうしても中華料理が食べたいのであれば、回数を週1回程度に減らし、ラーメンと炒飯のように主食の重ね食べ引き算は控え、どちらかひとつにしましょう。餃子も小麦製品なので主食になります。このようなケースでしたら、ラーメンの種類はあっさりスープを選び、炒飯(約400kcal)か餃子(約300kcal)のどちらかをやめる引き算だけでも減量には効果的。

中華料理店で主食を減らし野菜炒めに替える方がいらっしゃいますが、それは危険です。なぜならば、中華料理では野菜を油通ししたり、揚げ物に使用した油を旨味成分が多いという理由で炒め物に再利用する場合もあります。決してカロリーは低くないですし、体に良い油を使用しているかは不明です。

居酒屋で宴会
ポテトサラダ
天ぷら
えびフライ
肉じゃが
キムチ鍋の〆にうどん
ビール(500mL×2杯)

みんなで取り分ける宴会の食事は、食べた量が把握できないデメリットはありますが、逆に自分の食べたいものだけを選べるというメリットもあります。そのメリットを最大限に生かせるか、あなた自身にかかっています。自分にとって何が利益で不利益なのか、見分けることができれば宴会も怖くはありません。

まず、サラダはひとりで1鉢食べられるように“多すぎる”と言われても注文します。そのサラダはマヨネーズと糖質で作られたポテトサラダやマカロニサラダではなく、栄養価の低い大根サラダでもなく、赤黄緑の彩り良い定番の野菜サラダを選び、一番最初に遠慮なく独占して食べます。

揚げものは1つだけ引き算煮物は糖質が多い肉じゃがを避け引き算、豆腐料理や海藻料理、根菜の煮物などを選びます。

ビールが飲みたいのでしたら鍋のシメのうどんはやめておきましょう引き算。特に肉を使ったキムチ鍋やすき焼き鍋の残り汁には動物性脂肪がいっぱいです。それを絡めて食べることは悪い油とカロリーを同時に摂取することになります。最後のシメをやめることで、約200kcalは減らすことができるでしょう。

飲酒習慣については、日月火など3日間連続で休肝日にすると、肝臓が休まり効果的です。

監修
名古屋経済大学 人間生活科学部准教授 早川 麻理子