肥満症の改善を目指して

肥満症の治療って?

肥満症とは、肥満が原因となる、また肥満に関連する病気を合併し、医学的に減量を必要とする病態を言います。肥満症の発症は相対的なエネルギー過多によるため、通常、エネルギーバランスを負にするための治療法が用いられます。すなわち、食事療法や運動療法が基本となりますが、BMI 35kg/m2以上の高度肥満症では、食欲抑制を目指した薬物療法や、胃を細長く切除する外科療法を考慮することもあります。

肥満症治療の原則は減量することにあるわけですが、減量した体重を長期的に維持すること、また不用意な体重増加を防ぐことも大変重要です。そのためには、自分の体重変化を日々見つめること(体重測定の習慣化:体重をはかるコツをご覧ください)や、ゆっくりとよく噛んで食べる(咀嚼)ことを目的とした行動療法を併用すると効果的です。比較的わずかな減量であったとしても、検査データは意外にも改善していることを実感するかもしれません。

さらに詳しく体重をはかるコツ

以上のように、生活習慣の改善から外科治療の適応に至るまで、肥満症の患者一人一人にとって、最良の治療方針を決定し、そして実際の治療に従事するのが肥満症専門医です。内臓脂肪をしっかり落とすことで、糖尿病、高血圧、脂質異常症といった個々の病態に対する薬物治療を一蹴できる可能性があります。体重コントロールが不得手で、生活習慣病が集積されてきた方は、かかりつけの医師に相談の上、是非一度、肥満症専門医のいる医療機関を受診することをお勧め致します。

監修
大分大学保健管理センター 准教授 加隈 哲也